2008年07月14日

No.224 WOWOWのドラマと連動した映画『百万円と苦虫女』

『百万円と苦虫女』。タイトルを見て、あれ?と思った人もいるのでは。2月からWOWOWでオンエアされた『蒼井優×4つの嘘 カムフラージュ』というドラマシリーズがあった。これは4人の監督が蒼井優さんをヒロインにし、それぞれ嘘をテーマに異なるストーリーで制作した3話完結のドラマシリーズ。この中のひとつが『都民・鈴子 -百万円と苦虫女 序章-』。この作品「序章」とあるが、実は「序章」の前に、本編である映画はすでに出来上がっていた。それが『百万円と苦虫女』(7月19日公開)なのだ。

ドラマでは、蒼井さんが扮していたのは短大生・鈴子。映画では、短大を卒業し、ウェイトレスのアルバイトをしているところから物語はスタート。地味で頼まれるとイヤと言えない性格で、同僚からのルームシェアの提案を受けたのを発端にトラブルが起き、なんと前科者になってしまう。これをきっかけに、アルバイトをしながらあちこちを転々とすることになるという、意外な展開。

ドラマでは、他人とうまく付き合おうとするものの、なぜかギクシャクしてしまい、誤解を受ける結果を招く損な性格が描かれていた。その後の鈴子を描いた本作ではどうか。ここでの鈴子は、「百万円貯まったら、別の土地へ行って働き、また別の土地へ」という暮らしを選ぶ。海や山、そして東京郊外と、流れていく土地でも他人に深く関わると気持ちがすれ違うばかりか、ややこしいことになってしまう。それでも人々との触れ合いによって、希薄だった鈴子の存在感が徐々にパワフルになり、人間関係からさまざまなものを得ていく。この作品は、そんな鈴子を見ている側にも、何かに一歩踏み出す勇気を与えてくれる気がする。

ドラマと同じくタナダユキ監督の手によるこの作品、森山未來さんが鈴子の彼氏として登場するが、これまた微妙な関係になるのが見るほうにとっては楽しみ。ドラマを見た人は、ぜひ見るべき1本。ドラマを見損なった人は、ドラマを収めたDVDを購入(7月16日発売予定)してチェックするという手もある。それにしても、苦虫女も蒼井さん演じるヒロインのことだと思うが、彼女の「苦虫を噛み潰したような顔」というのは渋い顔にも関わらず、やはりチャーミングなのだった。 (2008.07.11 発行)

 ::: 関連サイト ::: 

 映画『百万円と苦虫女』公式サイト


カテゴリーから選ぶ




RSS     RSS2.0   ONTV最新ニュースを購読

Copyright © 2008 ONTV Corporation. All rights reserved.