2007年10月09日

No.184 メイドと執事は大忙し!

メイド文化は英国などヨーロッパのものなのに、なぜか話題を集めているのはココ日本。「お帰りなさい、ご主人様!」とにっこり微笑み、コーヒーを出していればいいメイドさんたちは、なんともお気楽なものなのである。そのことをしみじみと感じさせてくれる番組がある。それがミステリチャンネルで10月5日オンエア開始の『マナーハウス 英國発 貴族とメイドの90日 / The Edwardian COUNTRY HOUSE』。執事やメイドたちの実情がどうだったのか、これでよーくわかるのだ。

これは、とある由緒ある邸宅に、貴族生活の権利を手に入れた一家と、公募で集まった執事と使用人たちの日々のレポートである。過去の記録映像ではなく、エドワード王朝時代と呼ばれる1900年代前半の暮らしを現代に再現。制作はBBC。本物の貴族の館を使い、調度から服装、生活環境とありとあらゆるものを当時と同じ状態にし、朝から晩まで当時のスタイルに従うのだ。

執事を筆頭に女中頭、メイド、専属シェフ、ホールボーイ(男性版メイドというか、執事のアシスタントのようなもの)、御者兼馬丁などが勢揃い。ただ、現実の彼らは建築家やパブリックスクール出の元モデル、介護士、美容師などさまざま。祖母がメイドだったから、アンティーク好きだから、など応募の理由も多種多様。実生活の生活レベルに関係なく、振り分けられた役割で、立場のヒエラルキーが定められ、寝室ひとつとってもランクが違う。下っ端は固くて小さなベッドに暖房もない部屋で、辛い思いをすることになる。下っ端から先に起きて、上のランクのメイドを起こして仕事開始。まさに階級社会。

貴族と使用人では本当に天地の差のある暮らし。とにかく、仕事中の私語は厳禁、睡眠と食事以外の休憩ナシ、使用人同士の恋愛もご法度ととにかく厳しい。夜遊び大好きの女の子など、外界から隔離されたマナーハウスで過酷な労働に追いまくられ、逃げ出したり、倒れたりする者も。

一方ご主人様は、生活回りをすべて使用人に任せて優雅な暮らし。奥方の着替えすら、毎日メイドが世話をする。ただし、こどもはゲーム機を取り上げられ、親と会うのも1日数時間。ディナーは一緒に食べられないというルールも。そのディナーは、冷蔵庫やガスオーブンなしの時代に、シェフが驚きの才能を発揮。メインディッシュからデザートまで見事なまでに料理してみせてくれる。鹿を丸ごと一匹皮をはいで調理できるのは、有名ホテルで修行したホンモノゆえ。

ちなみに、この番組が設定したエドワード時代というのは、コナン・ドイルが活躍した時代。彼の描いたシャーロック・ホームズのストーリーを重ね合わせながら見ると「ナルホド!そういうことだったのか」と思うことも多いはず。 (2007.10.05 発行)

 ::: 関連サイト ::: 

ミステリチャンネル 『マナーハウス 英國発 貴族とメイドの90日 / The Edwardian COUNTRY HOUSE』
DVD『マナーハウス 英國発 貴族とメイドの90日』公式サイト

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