2007年09月03日

No.179 浅田×上戸で、独自の視点からの新選組を描く

ベストセラー作家、浅田次郎さん原作の時代劇がドラマ化され、9月9日(日)、10日(月)の前後編としてオンエアが決定した。このドラマはTBSの『輪違屋糸里〜女たちの新選組〜』。京都の芸妓・糸里と新選組の土方歳三のラブストーリーを中心に、激動の時代を生きた男たち、女たちの姿を描いており、上戸彩さんがヒロイン・糸里を演じる。土方歳三役は伊藤英明さん、近藤勇役は的場浩司さん。

オンエアに先立って、浅田さんと上戸さんによる番組記者会見が行われた。作品について「女性の視点に立って書いた作品で、(執筆は)非常に難しかった。逃れきれない時代という密室。その中の京都という地域の密室。さらに(新選組の屯所だった)八木家の奥座敷という密室で起こるミステリー小説。その入れ子構造の中でそれぞれの人生を背負った男たちと女たちが9月16日の雨の晩に運命的に吸い寄せられてしまうという怖い話を描きたかった」と浅田さん。

そのドラマをまさに女性の視線で見つめ、演じることになる上戸さん。初体験に戸惑うこともいくつか。「太夫の格好やお歯黒は初めてで、ドキドキでした。衣装が30キロもあって、ちょっとでも体重のかけ方を間違うと倒れそうになりました」。また愛する男のためなら、望まない相手に抱かれもするという献身的な役だが「糸里はあこがれ。ああいう女性になりたい。好きな男性のためなら一途に、ひとりの男性を愛する。そんな深い絆を持ちたい」と糸里に通じるどこか古風な恋愛観もポロリ。

ドラマでは浅田さんが感心した、綿密な資料チェックによって演出された「芹沢鴨暗殺」シーンがかなりスリリングだ。当日の状況については、原作でも事細かには説明されていない。ところが、本作では当時暗殺が行われた八木家に伝わる話を元にした、と思われる事柄を積み上げて表現されているという。

浅田さん曰く「立ち回りのスタイルはドキュメントに近いと思う。小説家になる前から新選組のファンで、八木家のご当主を存知あげているのですが、暗殺の日、殺された芹沢鴨のいた部屋の隣に現当主の祖父が寝ていたということ、芹沢が天井が低いため鴨居に刀をぶつけ、抜けなくなったため(その隙に)斬られたという話は八木家の伝承です。そのとおりの演出がされていてびっくり仰天しました」。現実に近いであろう立ち回り、浅田さんも「間違いなくこれしかないだろうと思った」キャスト、中村獅童さん演じる芹沢を中心に激しく展開する。

フレッシュなキャスト、独自の視点、綿密な資料によって制作されたこのドラマ、幅広い世代に興味深く受け入れられることだろう。 (2007.08.31 発行)

 ::: 関連サイト ::: 

TBS『輪違屋糸里〜女たちの新選組〜』公式サイト

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