2007年12月06日

番組情報『井上ひさし「ロマンス」』

座付き作家、井上ひさしの作品を発表するこまつ座が、シス・カンパニーと初めて手掛けた共同制作公演『ロマンス』が2007年8月・9月に東京・世田谷パブリックシアターで上演された。題材は、ロシアの人気作家、アントン・チェーホフの晩年で、そのチェーホフを年代別に4人の俳優が演じた。WOWOWでは、好評のうちに幕を閉じた本公演を2008年1月3日(木)午後5時から放送する。

『井上ひさし「ロマンス」』
撮影:谷古宇正彦

▼ロシアの劇作家・チェーホフの生涯と取り巻く人々の物語

人間味溢れる脚本が魅力の井上ひさしの新作『ロマンス』は、『三人姉妹』や『桜の園』などの戯曲を世に送り出したロシアの作家、アントン・チェーホフと、彼を取り巻く人々の物語。医者でもあったチェーホフは、実直な妹のマリヤに支えられていた。マリヤは看護助手や薬剤師、マネージャー役までこなし、チェーホフに献身的に尽くしていた。妹の親友であり、ドイツ系の女優のオリガ・クニペックは、兄のチェーホフに恋をし、結婚に至る。それは、マリヤがもっとも恐れていたことであり、そこからマリヤとオリガの確執が始まった。チェーホフが40歳で結婚し、44歳でこの世を去るまでの、悲壮感漂う晩年を、井上ひさしは哀しくも滑稽に描いている。

題目の『ロマンス』は、ロシアの作曲家・チャイコフスキーの歌曲で、この音楽が随所で流れ、そして時には歌も入る音楽劇。出演には、現在の日本演劇界でも屈指の演技力・歌唱力を兼ね備えた実力派俳優が揃った。女性陣は、テレビドラマでもお馴染みの大竹しのぶと松たかこ。2人は初共演となる。大竹は、チェーホフの妻となるオリガを、妹のマリヤを松が演じる。チェーホフは、少年期、青年期、壮年期、晩年期を4人の俳優が代わる代わる担当し、それぞれ、井上芳雄、生瀬勝久、段田安則、木場勝巳が演じた。

『井上ひさし「ロマンス」』
撮影:谷古宇正彦

▼演技力と歌唱力を兼ね備えた実力派の6人の俳優が集結!

この舞台は、チェーホフを時代別に4人が演じる手法をとるほか、出演者がこの6人のみのため、メインの役以外の脇役もそれぞれ演じ分けている。大竹は、チェーホフの妻となるオリガ以外にも警察官を演じたかと思えば、医者のチェーホフを困らせる患者のおばあさんをコミカルに熱演。生瀬も、青年期のチェーホフを演じた後、木場演じる晩年のチェーホフを訪れる、世界的文豪・トルストイに扮して、場を盛り上げる。

そのほかにも、2006年度読売演劇大賞グランプリなど多くの演劇賞に輝いた段田安則が、幾度と共演を重ねる大竹との息の合った掛け合いを見せれば、ミュージカル界の若きプリンスとして名高い井上芳雄の少年期のチェーホフは、松たかこ演じる献身的な妹・マリヤと爽やかなやり取りを繰り広げる。そして、チェーホフの晩年、病魔と闘いながらもボードヴィル作品を書きたいと願いつつ最後の戯曲『桜の園』に取り掛かったチェーホフと妻オルガの葛藤を、井上ひさし作品の常連の木場が大竹相手に安定した存在感で体現する。

各々がイキイキとした人物を何役もこなし、演技力と歌唱力を吹き込んだ3時間ものステージ。観客を飽きさせることなく、心穏やかな空間を演出してくれるだろう。

舞台『井上ひさし「ロマンス」』はWOWOWにて、2008年1月3日(木)17:00〜放送。

WOWOW 番組表の確認・録画予約は、放送局別 週間番組表から。

 ::: 関連サイト ::: 

WOWOW『井上ひさし「ロマンス」』

WOWOW ONLINE

カテゴリーから選ぶ


最新の記事



RSS     RSS2.0   ONTV最新ニュースを購読

Copyright © 2008 ONTV Corporation. All rights reserved.