番組情報 ドラマW『イヴの贈り物』
WOWOWは、独自のオリジナルドラマ製作プロジェクト「ドラマW」の最新作『イヴの贈り物』を8月5日(日)午後10時から放送する。原作は人気作家・白川道氏の同名小説。社内の派閥争いに敗れ、すべてを失ったエリートサラリーマンが、亡くした娘の面影を持つ女性に出会う「団塊世代に贈るラブストーリー」。主人公の戸辺和人を演じる舘ひろしさんに、本作の撮影エピソードや思い出に残るシーンを伺った。
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| 戸辺は行きつけの喫茶店のアルバイトである恵子と出会う。どこか病気で亡くした娘の面影と重なる。(写真提供:WOWOW) |
▼人気作家・白川道のハードボイルド作品を佐藤純彌監督が映像化
原作は、『天国への階段』『終着駅』などロマンと哀愁にあふれる作品を得意とする人気作家・白川道氏のハードボイルド短篇小説。主人公の団塊世代の末端に位置するサラリーマン・戸辺和人を『功名が辻』『積木くずし真相〜あの家族、その後の悲劇〜』『弟』の名演が記憶に新しい舘ひろしさんが演じる。また、戸辺が出会う女性・中沢恵子には映画『スウィングガールズ』で知名度を上げ、最近では大河ドラマ『風林火山』などに出演、この秋からのNHK連続テレビ小説『ちりとてちん』のヒロインに抜擢された貫地谷しほりさん。監督は、『敦煌』『植村直己物語』『人間の証明』『男たちの大和/YAMATO』を手掛けた日本映画界の巨匠・佐藤純彌氏。佐藤監督と演技派俳優のコラボレーションが実現した。
戸辺は、家庭を顧みずに仕事に没頭し管理職を手に入れた一流商社マン。幼い一人娘を病気で亡くして以来、妻とは冷えきった結婚生活を送っている。仕事ではエリート街道を走ってきた戸辺だったが、社内の派閥闘争に敗れリストラの危機に。そんな折、行きつけの喫茶店で1人の女性・恵子と出会う。亡くした娘の面影を持つ彼女は、いつしか戸辺を癒してくれる存在に。2人で食事をし、馴染みのバーで一時を過ごす、ただそれだけの関係。戸辺は娘と一緒にいるような錯覚を覚えていた。だが、ある日、恵子は父親の借金が元でやくざによって風俗店に売られてしまい、母の死後、自ら命を絶ってしまう。戸辺は彼女を助けられなかった自分を責める。そして、残された人生のすべてを賭けて復讐に立ち上がる。
▼「団塊世代の男たちが見て、共感できるドラマだと思います」
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| 団塊世代の末端に位置するサラリーマンを演じる、舘ひろしさん(ヘアメイク:熊田美和子/photo by ONTV JAPAN) |
撮影が行われたのは今年3月の京都。約2時間のドラマに1ヶ月を費やして撮影された。クリスマスイヴの雪のシーンも京都で撮られている。わざわざ京都で撮る必要があったのかとも思えるが、「京都のゆったりとした時間の流れは、映像に出ている気がしました」と舘さんは話す。「狭い路地の感じや空気が京都ならでは。それがちゃんと映像に表れるくらい、佐藤純彌監督は丁寧に撮られたと思うんです」。舘さんは約30年ぶりに佐藤監督の作品に出演。「佐藤監督と仕事がしたくて、この作品をやらせてもらうことにしました」。そして「いい作品に出会えた」との言葉からも、満足のいく作品に仕上がった様子。
撮影時のエピソードを聞いたところ、「僕と(恵子役の)貫地谷くんがクリスマスで買い物をして彼女にカシミヤのセーターをプレゼントするシーンがあるんです。2人で店を出てくると、通りがかりにタクシーを拾いかけた妻役の手塚理美さんがそれを見つけ、僕を見ている。タクシーに乗ってからも、その様子を気にしながら遠ざかっていくという。実はそこを1カットで撮っているんです。その1シーンに確か2時間か…もう少し掛かったと思います。一度失敗すると、(撮影のための車が)一方通行の道を回ってこなくてはならないので、手間も時間も掛かって結構大変だったんですが、でき上がった映像を観ると非常に説得力があるんです。あの瞬間、(手塚さん演じる)女房がすごく怖い。女性の怖さみたいなものが見事に表現されていると思います」。
団塊世代の哀愁が画面いっぱいに広がる作品。舘さんはやはり団塊の世代の人に見てほしいという。「不甲斐なさや弱さ、理想の女性像。団塊世代の男たちが見て、そのすべてに共感できるドラマだと僕は思います」。大切な女性を助けられなかった1人の男が復讐に燃える展開については、「彼女を助けられたのに助けなかったというところが、いわゆる団塊世代の典型ですよ。仕事以外のことでは逡巡することが多く、非常にロマンチストでもある。自分の感情が父性愛だけなら助けられたのかもしれないけど、それだけではない何らかの想いがあったからこそ助けられなかったのかもしれない。いずれにしても、あまりに無垢なので、そこにお金を介在させたくなかったんだろうと思うんですね。それは団塊世代特有な勝手な思い込みで、勝手なロマンが勝手に繰り広げられたから助けてあげられなかったのでは」。そんな舘さんも戸辺に対して共感する部分はあったようで、「不甲斐なさというか、後で後悔しちゃうところが共感できます(笑)」と話す。
舘さんに好きなシーンを挙げてもらったところ、「最後の雪のシーンが好きです」。撮影に入る前に台本のことで監督とじっくり話をしたそうで、その結果、ラストシーンは原作とは若干違う展開に。末期癌を患った男の復讐劇がより一層哀愁の漂うものになっている。
団塊世代に贈るラブストーリー。しかし、舘さんは恋愛ドラマというよりも人間ドラマだという。映画のように丁寧で、重厚感を醸し出す映像を楽しみつつ、見る人によって父性愛とも恋愛とも取れる戸辺の恵子に対する愛情と、2人を取り巻く環境、人間関係を京都の空気感とともに楽しんでほしい。
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| 戸辺と恵子は『伊豆の踊り子』の舞台にもなった河津温泉へ。舘さんはこのシーンも好きなのだという。(写真提供:WOWOW) |
ドラマW『イヴの贈り物』
出演/舘ひろし、貫地谷しほり、手塚理美、石倉三郎、宇崎竜童、村井国夫、大沢樹生、平泉 成 ほか
監督/佐藤純彌(『敦煌』『人間の証明』『男たちの大和/YAMATO』)
脚本/佐伯俊道
原作/白川 道『イヴの贈り物』(新潮文庫『星が降る』より)
▽WOWOWにて8月5日(日)22:00〜、8月26日(日)16:00〜放送。
WOWOW 番組表の確認・録画予約は、放送局別 週間番組表から。
▼関連番組
『ドラマW★夏の3作品一挙紹介!』
7月13日(金)18:30〜、21日(土)13:10〜、31日(火)15:30〜 ほか
ドラマW『イヴの贈り物』公式サイト
WOWOW ONLINE





