2006年12月28日

番組情報『おしん』

CS放送局のファミリー劇場は、23年前にNHK朝の連続テレビ小説として放送されたテレビドラマ『おしん』を、2007年1月29日(月)から放送する。明治、大正、昭和に至る激しい時代のうねりの中を生きたひとりの女性・おしんの生涯から近代日本女性史を綴るこのドラマで、おしんの幼少期を演じた小林綾子さんに、当時の撮影秘話や今この時代に放送される『おしん』の見所を伺った。

▼平均視聴率52.6%と当時空前のブームを巻き起こしたドラマ

『おしん』
© 写真提供 NHK

1983年4月からの1年間、NHK朝の連続テレビ小説として放送された『おしん』。放送後すぐに日本中で反響を呼び、平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%と、当時空前のブームを巻き起こした国民的ドラマだ。実際に見たことがなくても、誰もが『おしん』を耳にしたことはあるだろう。脚本は橋田壽賀子さんが担当し、菊地寛賞も受賞している。また、日本だけにとどまらず、海外でも広く放送されて人気を博した作品だ。

『おしん』は、明治、大正、昭和に至る激しい時代のうねりの中を生きたおしんを主人公に、近代日本女性史を綴っている。明治40年、雪に覆われた山形の貧しい農家に生まれ育った少女、田倉しんは、貧しい中に育ち、7歳のときに材木問屋に子守奉行に行かされることになる。そこで、朝から晩まで働き尽くしでも決して弱音を吐かずに耐えるおしんの姿に視聴者は胸を打たれた。その後も苦難の人生を歩み、懸命に生きる姿、生きざまがリアルに描かれていた。

▼「『おしん』にはいろんなメッセージが入っています」

『おしん』
おしんの幼少期(7〜10歳)を演じた小林綾子さん。「以前見た方も、また違う感じ方や発見があると思います」と話してくれた(photo by ONTV JAPAN)

おしんの幼少期、7〜10歳を演じた小林綾子さん(16〜45歳は田中裕子さん、50〜83歳は乙羽信子さんが演じた)は、オーディションで射止めた初の大役だったという。撮影は小学4年生のときの1月から3月にかけて行われた。10日間ほど体験した山形でのロケについて「雪がものすごく深いところで、子供の胸の高さまでありました。撮影現場に行くまでに雪の山道を30分かけて歩きます。昼食のときに麓へ戻り、また30分かけて撮影隊みんなで現場に戻りました」と話す。その後、夏のシーンを冬に撮影するため、雪のない奥多摩でもロケを行った。「寒いのに、『今日は暑いなぁ、やっぱり夏は川で洗濯するのが一番だ』と言っているシーンがあるんですけど、矛盾してましたね(笑)」。ロケでの苦労以上に大変だったのは、1ヶ月半に渡るスタジオ収録だったそうだ。毎日朝早くからスタジオに入り、夜中まで収録する日々。それでも、撮了時には寂しくなってしまったとのこと。「共演者やスタッフのみなさんが可愛がってくれたこともあって、子供だったので大変というよりも楽しかった思いのほうが強かったですね」。

新学期の始まる4月には、すべての出演シーンを撮り終えていた小林さん。5年生になり学校へ行くと、8時15分に始まる朝の連続テレビ小説はちょうど登校時で見られないため、お昼の給食の時間に教室のテレビでクラスメイトとともに番組の再放送を見ていたとか。「最初は気恥ずかしくて先生のところに話しに行きましたが、『せっかく小林さんが演じたんだし、いいドラマなので見ましょう』と言われ、みんなで見ることになりました。もしかしたら先生が見たかったのかもしれませんね」と語る。全校で『おしん』を楽しんでいたようだ。

収録時にはハプニングもあった。おしんと父が川で別れる名シーンは、父役の伊東四朗さんが多忙でスケジュールが合わず別撮りに。「実際私が『父ちゃ〜ん!』と言ってますが、見ているのは土手の木…。後日収録した伊東さんは川の渦を見て『おしん!』と叫んでいるような感じでした」と当時を振り返る。ほかにも、「お父さんが土手で立ったときに葡萄棚の脚のポールが画面に映り込んだまま放送してしまい、再放送時にはCGで消したそうです」。今回の放送ではどのようになっているか、チェックポイントかも?!

23年ぶりに『おしん』が放送されることで、小林さんから視聴者にメッセージをいただいた。「特に若い方に見ていただきたいです。親子の愛情や、どんなふうに人と付き合っていけばいいのかといった道徳面でも気づかされる部分がたくさんあると思います。相手の立場になって考えてあげるとか思いやりを持つとか、諦めないで頑張って前向きに生きていくことなどはとても大事だと思うんですね。生身の人間なので辛いこともあるし悲しいこともあるし、くじけちゃうこともいっぱいありますが、そこをちょっと発想を転換して捉えれば、違う道が開けるんじゃないかなと思います。『おしん』の中には、特に(中村雅俊さん演じる)俊作あんちゃんがおしんに対して教える言葉がたくさんあるんですね。たとえば『いじめる人というのは、結局はいじめるその人が一番かわいそうで寂しい人間なんだから、いじめてくる人をかわいそうだと思って哀れんであげなさい』など、いろんなメッセージがたくさん詰まっていますから、きっと若い人にも伝わると思います。以前見た方も、また違う感じ方や発見があると思いますので、みなさんそれぞれの感じ方で楽しんでいただきたいです」。

テレビドラマ『おしん』は、ファミリー劇場にて2007年1月29日(月)から放送(全297話)。

ファミリー劇場 番組表の確認・録画予約は、放送局別 週間番組表から。


▼関連番組

『ファミ劇Push!』(ミニ紹介番組)
12月18日(月)11:55〜12:00他、毎週月曜〜木曜の11:55〜12:00放送。

 ::: 関連サイト ::: 

ファミリー劇場

小林綾子オフィシャルサイト「A-SQUARE」

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